オープンリールテープ、US製と日本製、結局どっちが良いの?という疑問ありませんか?今回はBEATLESのABBEY ROADのテープを比較、音源付きで紹介します。
US製 ABBEY ROAD
テープ・スピードは19cm/s(7 1/2ips)、AMPEX製です。海外製は他にUKとCANADA製もあります。1969年発売です。レコードと同時発売だったのかは不明です。
ケースのデザインは表裏ともオリジナルに忠実です。裏面のアップルの位置は通常の位置です。品番はL-383。インサートなどは元々付属しておりません。LET IT BEとABBEY ROAD以前はケースの裏面は曲目の書いたライナー仕様でした。ケースデザインがオリジナルと同一となりコレクションとしても所有欲が湧く仕様ですね。
日本製 ABBEY ROAD
テープ・スピードはUS製と同じ19cm/s(7 1/2ips)、東芝音楽工業製です。こちらも1969年発売です。日本製もこれだけです。別ヴァージョンは存在しません。
ケースのデザインは赤枠で縁取られたテープのみの独自デザイン。裏面は曲目の書いたライナー仕様。品番はPXA-5031。側面は日本語表記と英語表記で2面プリントされています。元々帯と10Pのライナーが付属します。ライナーにはご丁寧にテープ無音部の詳細が記されています。真面目です。日本製のデザインは枠のついた仕様になります。LET IT BEも同じ赤枠になります。
音源比較
試聴音源は1曲目のCome Togetherの冒頭です。TEAC/A-6100からのライン出力をYAMAHA/AG03を通してPCに録音。特に音質加工や調整もしておりません。
再生ボタンを押すと音が流れます。すぐに始まりますので音量に注意してください。
US製 ABBEY ROAD
日本製 ABBEY ROAD
US製はソリッド、日本製はマイルド
違いを感じましたでしょうか。PCの環境だと分かりづらいかもしれません。ヘッドフォンなどで試聴してみてください。実際に直接比較した感想は、US製は少しハイ上がりでラウド、US製のレコードと同じ傾向にあるように感じました。音はくっきりとソリッド、好みでEQを使って低域を少し押し上げれば、申し分ないサウンドが得られるのではないでしょうか。
日本製はUS製と低域の出方が違いました。ベース音が顕著でもっこりとカマボコ型に膨らみます。ベースが全体の音を包み、音が丸くマイルドなサウンドに感じました。これも日本製のレコードと同じ傾向と思いました。良い意味でまとまりがある、悪い意味では大人しい音に感じました。
まとめ
US製の方が音楽再生としては聴き応えがあるのかなというのが、私の印象です。日本製も纏まりがあり聴きやすいけれど、ロックというジャンルから見ると、もう少しメリハリが欲しいとも。ただ聴き疲れしないバランスのとれた音質を求める方は日本製の方が好みかと。
比較した感想を述べましたが、両テープとも元々の音質はやはり芯のあるしっかりとした音でオープンリールの良さを十分に感じられます。もしビートルズの2tr38cmが存在したら、是非聴いてみたいものですね。